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タイヤの価格の差と性能の差?比例する?

こんにちは「シャケンの品格」編集部です。
電気自動車や自動運転車など、クルマに関する技術は目覚ましく進歩していますが、空飛ぶクルマが登場しない限り、どんなクルマにも必ず「タイヤ」が付いています。
カー用品店などに行くと、様々な種類のタイヤが陳列していてそれぞれ価格に大きな差があるため、どのタイヤを選んだらよいのか全然見当が付かない、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、タイヤの価格が商品によって変わるのか、その理由を詳しく解説することで、高いタイヤと安いタイヤとの違いや、タイヤを選ぶ時のポイントなどをお伝えできればと思います。
タイヤに価格差がある理由その1「タイヤのサイズ」
こちらに関しては、皆さんも感覚的に理解しているかもしれませんが、「インチ」と呼ばれるタイヤの内径(リム径)が長くタイヤ横幅が広い、つまりサイズが大きいほど一般的に高く価格設定されています。
その理由は、タイヤのサイズが大きいほど、主な素材として使われているゴムや、安全性を確保するため組み込まれているワイヤーの量が多く、製造時にコストと手間がかかってしまうからです。
また、サイズと言えばタイヤにはインチや横幅のほかに、タイヤの幅に対する高さの比率を表す「扁平率」とい数値があり、この数値が小さい(低扁平率)タイヤは数値が大きい(高扁平率)タイヤに比べ、直進安定性やコーナリング性能などに優れています。
その反面、タイヤの扁平率が低くなる(薄くなる)ほど、タイヤ自体の強度が落ち不良品もできやすくなってしまいますが、それを補うべく様々な技術を必要とするため、どうしても価格が高くなるのです。
タイヤに価格差がある理由その2「タイヤの性能」
パッと見だけではイマイチ伝わりにくいのが、タイヤの性能の差に伴う価格の差で、同じメーカーから販売されている同じサイズのタイヤであっても、「高性能なタイヤ」ほど販売価格が高く設定されています。
ここでいう「高性能なタイヤ」とは、
- 高速走行時の安定性
- コーナリング時の操作性
- ブレーキング時の制動力
- 雨天時の操作性と制動力
- 衝撃吸収性や静粛性
- 省燃費性能
などが高レベルで揃っているタイヤのことですが、こういったタイヤを作り出すには膨大な時間と費用をかかるうえ、度重なる性能テストも必要です。
つまり、高性能タイヤにはその開発にかかったコストが乗せられているため、販売価格も高くなっているという訳です。
タイヤに価格差がある理由その3「流通方法」
自宅にいたまま手軽に、しかも安く様々な商品を購入できるという理由から、ネットショッピングをよく利用するという方もおられるかと思いますが、最近ではタイヤもカー用品店などといった実店舗ではなく、ネット通販で安く購入するというケースも増えてきました。
店頭販売されているタイヤの価格には、店舗の水道光熱費・設備費・家賃などといった維持費や、販売・作業スタッフの人件費などが加えられていますが、ネット販売の場合はそれらが必要ないため、販売価格を安く設定できるのです。
ただし、実店舗で購入した場合は基本的にタイヤの脱着から廃タイヤの処理まで、その店舗のスタッフが責任を持って請け負ってくれますが、ネット購入の場合は外注作業に頼ることになります。
外注作業だからと言って手を抜くようなことはないでしょうが、細かい商品説明を直接聞くことができませんし、万が一不良品に出くわしたときのアフターフォローを考えると、タイヤに関しては「実店舗で購入したほうが良い」と思っています。
結局、安いタイヤと高いタイヤどちらを選ぶべきなの?
当たり前ですが、いくら価格が安くてもサイズの異なるタイヤをつけることはできないため、ピッタリ適合するサイズのタイヤを選ぶのは「鉄則」、その上で性能の良し悪しを愛車のタイプ・用途・予算と相談し、どのタイヤを購入するか決めましょう。
安いタイヤだから「危険」という訳ではありませんから、例えば走行性能や乗り心地などにこだわりが全くないのであれば、「ハンコック」や「クムホ」など国産タイヤに比べて比較的安価なタイヤであっても一定の評価を得ているメーカーのタイヤであれば、さほど大きな問題はないでしょう。
しかし、やはり安いタイヤは性能の良い高いタイヤの比べ、グリップ性能や制動力、コントロール性能などが数段劣るため、いつも通り運転していても「ヒヤリ・ハッと」する回数が増える可能性があります。
また、最近は原油価格の高騰や環境問題もあって「燃費の良いクルマ」を選ぶ方も増えていますが、省燃費車に対応していない安価なタイヤに履き替えた場合その省燃費性能を十分に発揮できず、思っていたより燃料代が高くなってしまい、結果的に経済的なメリットがなかったなんていうケースもあり得ます。
まとめ
タイヤはそのクルマの持っている性能を左右するだけではなく、ドライバーや同乗者はもちろん、周りの交通などたくさんの安全性を担っている大切なパーツですから、価格の高低だけにこだわるべきではありません。
車の形状や性能、ライフスタイルを念頭に置いて、その次に価格で考えるのが、それぞれのニーズに合致してくるのではないでしょうか。
一度購入すると数年は使い続けることになりますから、「やっぱりあちらにすればよかった…」と後悔しないよう、信頼できるお店で信頼できるスタッフとしっかり相談したうえで、どのタイヤを購入するか決めましょう。